中野新橋駅近く。内科,循環器内科,胃腸内科,呼吸器内科,小児科,禁煙外来の平澤クリニックです。

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平澤クリニック

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HIRASAWA CLINIC

質問箱のお答え(小児科)

Q.ヘルパンギーナについて教えてください。
A. 夏かぜのひとつです。コクサッキーA群ウイルスというウイルスがのどに感染します。感染してから症状が出るまで3〜6日ぐらいです。突然38〜40度の発熱で始まり、2〜3日続きます。のどの奥に小さな水ぶくれができて痛みを伴います。痛みが強いときは食事がとれなくなります。水分摂取を優先させますが、あまりに痛いと水分も飲めなくなります。オレンジジュースなどのすっぱい飲み物はしみるので避けたほうがよいです。解熱剤やのどの痛みどめを処方します。

Q.プール熱について教えてください。
A. 別名、咽頭結膜熱といいます。アデノウイルスが原因の病気です。感染してから症状が現れるまで1週間ぐらいです。プールを介して流行することが多かったのでプール熱と言われますが、プールに関係なく感染します。夏に多い疾患ですが、夏でなくても認められます。39〜40度の高熱、のどの痛み、眼が赤くなる、などが主症状です。頭痛やはきけ、下痢や腹痛を認めることもあります。3〜5日ほど症状が続きます。感染者の使ったタオルを介して伝染することもあり、感染力が強い病気です。解熱剤やのどの痛みどめを使って治療します。

Q.りんご病について教えてください。
A. 別名、伝染性紅斑といいます。春に主に流行します。パルボウイルスB19というウイルスによる感染症です。感染してから症状が出るまで4〜20日ぐらいです。ほっぺたが赤くほてったりするので「りんご病」と言われます。その後2日ぐらいして、腕や太ももなどにまだら模様の皮疹が出現します。かゆみを伴うことがあります。基本的に熱はでませんが、まれに微熱やかぜ症状が認められることもあります。皮疹は1週間ぐらいで消えます。自然に治る病気です。大人が感染すると発熱や関節痛を認めることがあります。ほっぺたが赤くなった時はすでに感染力がないので登校は可能です。

Q.からだにぶつぶつが出たのですが。
A. からだにぶつぶつが出る病気は多岐にわたります。赤いぶつぶつの場合、発熱があるかないかで考えます。発熱がある場合、何かの感染症によるぶつぶつと考えます。はしか、風疹、溶連菌感染症、突発性発疹、コクサッキーウイルスやアデノウイルスなどといったウイルス感染症などです。その他、発熱と赤いぶつぶつの組み合わせとして、川崎病、多形浸出性紅斑などがあります。発熱のない赤いぶつぶつとして、薬の副作用の皮疹、しもやけ、あせも、りんご病、じんましん、とびひなどがあります。水ぶくれができる病気はみずぼうそう、手足口病、帯状疱疹などです。口の中の水ぶくれはヘルパンギーナ、手足口病、ヘルペス性歯肉口内炎などがあります。かゆみを伴うぶつぶつは溶連菌感染症、りんご病、じんましん、あせも、しもやけです。以上の情報や症状などから、原因を考えます。

Q.便秘で困っています。
A. 生後1か月をすぎると排便回数も減ってきます。便が2〜3日出ないと便秘かもしれないと思われるかもしれませんが、体重が順調に増えて、まとめてやわらかい便が出る分には心配いりません。便が固く、排便時苦しそうにしていたら便秘と考えます。便秘の時はおなかをさすってあげてください。そして果汁をあげてください。一つの果汁で効果がない場合、違う種類の果汁をあげてみてください。離乳食が進んでいたら野菜や果物をあげてください。生後6か月ぐらいまででしたら肛門を綿棒で刺激するのもよいでしょう。綿棒の先にオリーブオイルなどを付けて綿棒の白い部分が隠れるぐらいまで差し込んで肛門の内側を刺激してみてください。生後半年を過ぎますとイチジク浣腸を使うのも一つの手です。1歳未満の場合はおむつを変える時の姿勢で、1歳過ぎましたら横向きで浣腸します。それでも便秘が遷延する場合は内服治療を行います。

Q.川崎病について教えてください。
A. 急な発熱、眼の充血、唇の発赤、皮疹、首のリンパ節の腫れ、手足の腫れなどがみられる原因不明の病気です。主に4歳以下に多いです。まず高熱が出現し、その後これらの症状がそろってきます。時に心臓に病気をひき起こすことがあります(冠動脈瘤)。川崎病が疑われたら入院が必要です。ガンマグロブリンという薬を点滴します。

Q.血尿を指摘されました。
A. 検診で初めて見つかった場合、一度は詳しく調べることとなります。血液検査をしたり、尿をさらに詳しく調べたり、場合によっては超音波検査で腎臓や膀胱などを調べることもあります。尿の微量の潜血以外異常がない場合は特に心配いらないことがほとんどです。

Q.たんぱく尿を指摘されました。
A. 検診で初めて見つかった場合、一度は詳しく調べる必要があります。尿をさらに詳しく調べたり、血液検査をすることもあります。実際に尿に含まれるたんぱくの量を調べることもします。尿に含まれるたんぱくが微量であり、その他問題ない場合は特に心配いらないことがほとんどです。

Q.ヒブワクチンについて教えてください。
A. ヒブ(Hib)とはヘモフィルスインフルエンザ菌b型という細菌のことです。冬場に流行するインフルエンザウイルスとは全く異なるものです。この菌が脳の周りにある膜(髄膜)に感染を起こすことがあり(髄膜炎といいます)その髄膜炎を予防するために接種するワクチンがヒブワクチンです。

多くの場合生後3か月から5歳になるまでにヒブによる髄膜炎はなりやすいといわれています。また髄膜炎になりますと生命にかかわることがあり、一命をとりとめたとしても後遺症を残す可能性があるため問題となっています。特に2歳未満のお子さんがもっともかかりやすいといわれています。

ヒブワクチンを接種しますとヒブによる髄膜炎にかかりにくくなります。2ヶ月齢以上ヶ月齢未満から初回免疫として3回接種します(4〜8週間隔で)。その後1歳なりましたら追加免疫として1回接種して終了です。7ヶ月齢以上のお子さんに接種する場合、投与回数が減少します5。歳以上のお子さんは通常接種する必要がありません。平成25年4月から定期接種となりました。

ヒブワクチンは製造過程にウシ由来の成分が使用されていますが、海外で使用開始されましてからワクチンが原因でTSE(伝達性海綿状脳症)にかかったという報告はありません。

Q.溶連菌感染症につて教えてください。
A. 溶連菌という菌がのどに感染して、発熱、のどの痛み、腹痛、嘔吐などといった症状が出現します。特にのどの痛みが強く、のどが赤くなるのが典型的な症状です。飛沫感染で感染してから症状がでるのに2〜5日かかります。幼稚園から小学校低学年の小児が感染しやすい傾向があります。咳は認めないか、少ないことが多いです。感染後3週間ぐらいして血尿が出るといった腎臓の炎症が起こることがあり(急性糸球体腎炎といいます)注意が必要です。のどの粘膜をこする検査で10分ぐらいで菌がいるかわかります。診断がついたら、10〜14日抗生物質を内服します。途中でやめないで、しっかり内服することが大切です。

Q.日本脳炎ワクチンについて教えてください。
A. 以前の日本脳炎ワクチンはマウスの脳を使って製造され、それを接種した後、ADEM(急性散在性脳脊髄炎)という副反応の報告がなされ、一旦定期接種が中止となりました。その後改良され、現在製造されているワクチンはマウスの脳を使用しておらず、よりADEMが発症されにくいだろうと考えられています。

日本脳炎は発症しますと致死率が20%であり、ワクチン接種は大切と思われます。普通に生活をしていて日本脳炎に感染する確率は0.8〜3.4%と言われています。ポイントなのは感染した人すべてに症状がでるというわけではないということです。感染した人の100〜1000人に1人が発症するといわれています。

しかしながら、ワクチン接種をしますとさらに2000〜80000倍発症させにくくすると言われています。大人になりますとワクチンを接種していなくても、流行地域に行かない限り発症する危険性は低いようです。しかし小児は大人より抵抗力が低いため、11〜15歳以下でワクチン未接種のお子さんは接種すべきと考えます。

定期予防接種のスケジュールとして、計4回接種をすることになっていますが、3回接種でもかなりの感染予防が期待できます。

定期予防接種の通常のスケジュールは1期(計3回接種)として初回接種を2回(標準として3歳ごろ)、追加接種を1回(標準として4歳ごろ)、2期として1回接種(標準として9歳ごろ)となっています。

Q.小児用肺炎球菌ワクチン(プレベナー)について教えてください。
A. 肺炎球菌はお子さんの鼻やのどにいる身近な菌です。名前を見ますと肺炎しか起こさないようにも思えますが、そうではなく肺炎以外にも中耳炎や髄膜炎を起こすことがあります。特にお子さんの抵抗力が落ちた時にそのような病気を引き起こします。

髄膜炎は脳の周りの膜(髄膜)に炎症が起こる病気です。髄膜炎は死亡率が高く、また命をとりとめたとしても合併症を残す可能性があります。こどもは免疫力が未熟なため、大人に比べ髄膜炎になりやすく、またやっかいなことに診断が難しいため治療が遅れることがあります。

肺炎球菌やインフルエンザ菌(いわゆるインフルエンザウイルスとは全く異なる菌です)がこどもに髄膜炎を起こす代表的な菌ですが、今まで日本ではインフルエンザ菌に対するワクチン(ヒブワクチン)が接種可能でした。2010年春より新たにお子さんの髄膜炎予防のために、肺炎球菌のワクチン(プレベナー)が仲間入りしたというわけです。

接種しますと髄膜炎だけではなく、肺炎球菌による肺炎や中耳炎などもなりにくくなります。

接種回数は生後2ヶ月齢以上7ヶ月齢未満で1歳になるまでに3回、追加免疫としてその後1歳から1歳3ヶ月までの間に1回(計4回)接種します。生後7ヶ月齢以上1歳未満の場合は1歳になるまでに3回接種しますが、2回目と3回の間に2ヶ月以上の間隔をおきます。1歳では2回接種、2〜9歳では1回接種です。

Q.ロタウイルスワクチンについて教えてください。
A. ロタウイルスは胃腸炎を引き起こすウイルスです。乳幼児が感染しますと嘔吐、下痢などの症状が強く出やすい傾向があります。特に、初めてかかった時は重症化しやすいといわれています。そのためワクチンで感染を予防するのが目的です。

ロタウイルスワクチンは生ワクチン(弱毒化させたウイルスを精製して製造しています)です。シロップ状ですので飲むワクチンです。2〜3回接種いたします。

接種直前(30分以内)は授乳を控えていただきます。接種後の吐き戻しを予防するためです。

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